大会長挨拶

 寒冷の候、会員の皆様には益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

 この度、日本獣医循環器学会の秋季定例大会(日本獣医画像診断学会との共同開催)を開催するにあたり、ご挨拶を申し上げます。

 本学会は、春季大会は関東圏で、秋季大会を全国の5つの都市(札幌、福岡、名古屋、仙台、大阪)で実施しておりましたが、新型コロナウィルス感染症が2019年12月に中国で発生し、瞬く間に世界中に拡大したことにより、第112回の春季大会は中止、第113回以降は4回連続で東京農工大学での開催となりました。第113回はオンデマンドのみでしたが、第114回以降は感染対策を徹底し、オンラインと対面のハイブリットで大会を開催し成功しております。

 第117回は本来であれば福岡での開催を予定しておりましたが、夏頃から第7波が流行し、今年一杯は完全に収束するのは困難であるとの判断で、第117回も東京農工大学にてハイブリッド開催となりました。

 コロナ禍における学会、講習会、セミナー等のオンラインでの開催が一般的になり、非常に便利になったのも事実ですが、会場まで足を運び、対面で議論し、刺激をもらい、多くの先生との交流ができる従来の学会のあり方も大切です。

 今回の大会でも、アドバンス講座を含む認定医講座および一般講演、教育講演が計画され、コロナ禍にも関わらず多くの一般演題も集まりました。認定医を目指す先生やさらにステップアップを目指す先生には認定医講座やアドバンス講座は必見です。一般講演の方は、会場およびオンラインでも双方向の議論が可能であり、日々の臨床での疑問や貴重な症例の確認に有効です。本来であれば、その他にもいくつかの教育講演や症例検討会などを実施する予定でしたが、会場数の関係で今回は断念せざるを得ませんでした。

 最後に、本学会を開催するに当たり、ご協力を頂きました学会関係者の皆様、運営をご支援していただきました実行委員の皆様、そして会場をご提供していただいた東京農工大学関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

 本大会が、会員の皆様にとって有意義で今後の臨床に役立つ大会になること、さらに来年には新型コロナウィルス感染症が収束し、より多くの参加者が集い従来の大会が開催されることを祈念し、ご挨拶とさせていただきます。

第117回日本獣医循環器学会
大会長 平川 篤